「はぁ………」 私はまたペコリと頭を下げて、ニコリと微笑んだ。 「じゃ、失礼するわね。 行くわよ、まりなちゃん…」 カツカツと響くハイヒールの音。 親子の後ろ姿を呆然と見続けた。 “凄い迫力があるママさんだな…” と、そんな事を思いながら、下に目線を落とすと… 「ま…り…な…ちゃ…ん」 「…たろちゃん?」 たろちゃんが顔を赤くしていた。 この時は、まだ気にする事もなく、 3人で手を繋いで 梅田センセが待っている教室へと向かったのでした。