筑前煮と温かいご飯がのったお盆を梅田さんに差し出した。

「これ…良かったら食べて下さい!」



「何だよ…………いきなり…。」

髪を掻き上げ、ダルそうな、梅田さんの低い声。




「大切なMD壊してしまって…すみませんでした!お詫びにコレ受け取って…ほしいです。」



「は!?謝ってる暇あれば、早くバイト戻れば?飯は足りてるから。じゃあなっ!」

そう言って、ドアを閉めようとする━━━





このままじゃ、
終われないんだから!

ダンッ………!

私は、ドアのハンドルをぎゅっと握り…
足を玄関のドアの間に入れた。

「あっぶねぇな………!」


「ちょっと!まだ、話は終わってないんですから!」




「何だよ?」

梅田さんはそう言いながら、鋭い目付きで私を見る。



「どうして、キスしたんですか?」

私も負けじと梅田さんを睨む。


彼は私の問いに不敵に笑ってから、言った。