今から素直になったって
遅いと思うけど、

私の気持ちをちゃんと伝えて

私達の関係が少しでも続くなら。

この先、
少しでも明るい未来が私達にあるのならば───


辛くてもいい、

何度も涙を流してもいい、
苦しくてもいいから、

ずっと梅田さんの隣にいたいんだ。


梅田さんと一緒なら
どんなに大きな壁でも
乗り越えていける自信があるよ。




ガラガラガラ…………

勢いよくガラス戸を開けて
ベランダに出る。

ベランダの真下は駐車場。



身を乗り出し、私は叫んだ。



「梅田さんっ!!!」



駐車場で
車に荷物を乗せていた梅田さんは

私の声に気づき、
振り返り上を見上げた。



梅田さんは今、
どんな顔をしているの・・・?


視界が歪んでいて。
分からないよ。



その姿を見ただけで
私の目から溢れる涙───



好き、好き、好き

この気持ちは本物。

それが私の中の答え。







「まだ、行かないで!!!

私の気持ちを聞いてよ、
梅田さん!」


この想いが届くように…
目一杯、体を外に出した。



「…………危ないって!」