絵本の上にポタポタと滴が落ちる… 『鈴…………好きだよ………』 ねぇ、梅田さん… 今もこの言葉信じていいのかな? それとも忘れた方がいい? 「多実ちゃん…私… 梅田センセのキモチが 分からないよ………ハハッ」 溢れ落ちてくる涙を手で拭い、 何故か笑いが出てきてしまう。 「コレが本当の気持ちなんじゃないかなぁ……」 多実ちゃんは絵本を見ながら ボソッと呟いた。 そんな時。 虹色の 色鮮やかなライトが、 部屋を明るくした。 ………携帯の着信ランプ… 【着信 : 梅田貴也 】