そのまま梅田さんの唇に
自分の唇を重ねた。
これが、
梅田さんとの最後のキス。
私達の始まりは、
ほろ苦いキスだった。
だから、
終わりは優しいキスで、
「さようなら・・・梅田さん」
私は、
おぼつかない足で立ち上がる。
その時だった。
「やっ…………」
腕を手前に引っ張られ、
私は梅田さんの元に倒れ込んだ。
そして、梅田さんに力強く抱き締められる。
「は…離して下さい………」
「俺の気持ちは、どうして聞いてくれないの?
」
━━━梅田さんの気持ち?
そんなの、聞かなくても
分かりきってる。
梅田さんは由夏さんを
愛しているんでしょう?
私は俯いたまま何も言えなくて。
すると、
梅田さんは私の頭を撫でながら
優しい声で囁いた━━━…


