あたたかくて、優しくて、
柔らかい感触。

すると幸せになる。

これが、キスなんだね。


今はちょっと切ないけど。


そして、唇が離れ………



「………おやすみ。」


梅田さんは逃げるように
寝室を後にした。




この時は、知らなかった。


梅田さんは新たなる葛藤に
悩まされていて。




私も、
別の意味で苦しむ事になろうとは。



幸せに包まれている今は、知る事が出来なかった。


考えれば。簡単な事なのに。