彼女は一度決めた事は必ず やり遂げる。そんな人。 だから、止めるなんて無駄な事。 『いつ行くんだよ?』 『来月。』 この言葉に頭に衝撃が走った。 『………急すぎるだろ。』 『ごめんね?3年間だけ、向こうで頑張ってい?』 『好きにしろよ。 俺、今日はもう帰る。』 ガチャ……… 机の上からキーケースを 手に取り立ち上がる。 『ちょ………待って!』 俺の腕を掴み、引き止める彼女。 『少し考えさせて?』 そして、 俺は由夏の部屋を後にした。