頬に柔らかいものが触れた感覚。


私は、驚き…目を開けた。
何回か瞬きをする。


すると、私より階段を一段降りていた梅田さん。



「本当は…ちゃんとキス出来ればいいんだけどさ。
彼女いるし。

きっと、今したら…
鈴が嫌な気持ちになる。もちろん、俺も。


鈴の事、大事だし。これ以上傷つけたくないんだ。

あの時、勝手にキスして、ごめんな。許してくれる?」




「もう、許してますよ?
梅田さん…私の事も考えてくれてありがとう。」


ほっぺのキスだったけど、梅田さんのキモチが詰まった
優しいキス━━━…



もう、
一生分のパワーをもらったよ。

だから大丈夫。




「ダメですよ、ちゃんと彼女を見てないと。じゃあ、おやすみなさい!」


私は、梅田さんの顔を見ず、ダッシュで部屋に逃げ込んだ━━━…