「鈴〜何をお願いしたんだよ〜!」

たろちゃんが私の腕を引っ張る。

「秘密〜」


私はそれを縦に折り曲げ
そっと財布の中にしまった…



お願い事が叶うのを信じて。


ガチャ………

ドアが開く音がした。


「貴也センセが帰ってきた〜」







リビングに現れた梅田さんは右手に大きなビニール袋。


「何ですか?ソレ?」

私は、ビニール袋を指差す。



「酒とジュースとつまみと花火。鈴ってまだ20才になってねぇよな。」

はい、時原鈴子、18才です!


「18です。」


ドサッ…

ビニール袋が梅田さんの手から離れた。


「18才……、ね。」

梅田さんは、そう呟くと
ソファーにドサッと座った。




「「花火する〜っ!」」


たろちゃんと多実ちゃんは
元気よく走り回っていた。


「梅田さんって私の事何にも知らないんですね??」