「え、ええ」 「そのせいだ。翼が蒸発して消えてしまったのだ」 「そんな……」 レーナは泣きそうになりながらも、翼を振った。 しかし、黄色の光は出てこなかった。 「翼がそれだけなくなれば、虹を作る力も出せないか」 「もう虹を作れないのですか」 真剣な眼差しのレイダスを見ていたら、レーナは恐ろしくなった。 もう二度と大事な仕事ができない。 自分が落ちこぼれだから仕事を奪われるのは、悲しいけれどまだ納得できる。 まさかこんな風に突然、奪われることになるなんて。