「え……」 「お母さんと新しい水着を買いに行った帰りらしいわ。信号無視の車が突っ込んできて……」 それはプールで有紗から聞いた話と符合する話だった。 でも、それじゃ、今日遊んだ有紗ちゃんは一体、だれ? 莉乃は白昼夢でも見ていたのだろうか。 それとも……。 最後に見た有紗の笑顔を思い出し、莉乃の瞳から涙がこぼれた。 (プール開き!、終わり)