「ぼ、僕…四宮…宇宙。」

宇宙は俺の後ろに隠れようとする。
その弾みに宇宙は持っていた雪玉を落として二つに割ってしまった。

「あぁ、ごめんね宇宙君…祐介、謝りなさい」

「いや、祐介君は何も悪いことしてません」

「そうだ!このおじさんの言う通りだよ」

「祐介!」

その叫び声で宇宙はドキリと体を強ばせる。

「気にしませんので、そう怒らないであげてください」

そう一言かけると祐介の母親はまたすいませんと謝って深く一礼をした。

「なぁ宇宙!オレがもっと綺麗な雪玉の作り方教えてやるよ」

祐介は怒られていたことをもう忘れていたかのように宇宙の手を掴む。

俺は少し不安になったが、内気な宇宙には意外といい相手なのかもしれない。

「教えて貰ったら?」と俺は宇宙に言うと宇宙は少し間を開けてから頷いた。