「パパ!外は寒いね!雪は冷たいね!」

「そうだね…」

こんなに喜ぶ宇宙を俺は見たことがなかった。宇宙のことがバレることを恐れ俺は宇宙をほとんど外には出さなかった。

それは宇宙の為でもあると思っていた…

しかしそれは間違いだったのかもしれない。
こうして元気に走り回っている宇宙を見ると俺は宇宙に世界の素晴らしさを教えてやりたいと思った。

「宇宙、公園行くか?」

「公園…!行きたい!」

勿論公園も初めての宇宙。
俺の手を掴み俺のあとについて行くが、公園が見えてくると宇宙は1人で走っていった。

「すごい…絵本で見てた通りだね」

宇宙は滑り台に登り上から手を振ったあと、滑り台を降りてきた。

「すごいすごい!」

1度滑っていただけなのにスキーウェアは真っ黒に汚れていた。