「お腹空いたっっ!」

風邪がすっかりなおった宇宙は実家の家に行く途中でハンバーグが食べたいと駄々をこねた。

しばらく食事といったものが食べられなかったからなのか、いつも以上に食欲があるようだ。

ファミレスについた俺達は外に出ると初めての雪に感動した宇宙は地面を触ってはくるくる回って冷たいと言ったりの繰り返しだった。

子供らしいはしゃぎ方でとても愛らしい

ファミレスに入りハンバーグを頼んだ宇宙待ちきれないようで、近くのテーブルに料理が置かれると「まだかな」を連発していた。

そんな宇宙を見て微笑ましくしているのは俺だけではなく周りの客達皆が笑っていた。

「はい、お待たせ〜お待ちかねのハンバーグですよ」

バイトらしき女子高生が宇宙に話しかけるようにハンバーグを宇宙の前に置く。

「ありがとうございます!」

宇宙がそう女子高生にお礼を言うと、周りの客達は「いい子」「お礼がちゃんと言える」等と口々宇宙を褒める。

いただきますと宇宙は手を重ねるといつものようにハンバーグにがっつく。

「宇宙、慌てなくても大丈夫だからゆっくり食べなさい」

そう言うと宇宙は姿勢を正してゆっくり食べ始めた。

俺はそんな宇宙の口周りの汚れをいつものようにティッシュでふいた。