「あぁ、本当に呆れるよ」
『もしかしたらお父さん、家売る気ないのかも』
「どういうこと?」
『春樹が家を売ることを反対して、この一軒家に住むってことを考えてるんじゃないかしら』
間違いなくそれだな…
俺は可笑しくて声を上げて笑ってしまう
それが成功したら父親の思うつぼだな
しかしその計画乗ってあげよう。
いや、利用させてくれ…。
「OK。俺がそっちに引っ越すよ」
『本当?きっとお父さん喜ぶわ』
まさか…ね。
俺を初めて殴り、毛嫌いされたかと思っていたのに、まさか俺と住みたいから…だって?
なんて過保護なんだ。俺は愛されすぎている。