シンとした空気が漂う中俺は誰かにこの状況を把握され警察に通報される事を恐れた。

呼吸が乱れる、鼓動が早い、汗が吹き出る。
そんな俺の焦った気持ちを落ち着かせてくれたのはやっぱり宇宙だった。

「ぱーぱ!ぱーぱ!」

今度は間違いない。確かに宇宙はそう言った。毎日宇宙には「俺がパパだよ」と話しかけていた。もしかしたらそれの成果なのかもしれない…

「俺は宇宙と生きていく、確かに両親の力を貸してくれれば大学だってバイトだって行けるから正直助かる。でも…」

落ち着きつつある父親と母親は俺の目を見なかった。俺の胸あたりを見るだけでこちらの眼差しには答えなかった。

「でも、宇宙と"2人で"一緒に生きていくことに反対するなら俺は両親と縁を切るつもりでもある」

何故ここまで出来るのか?それは俺にもよくわからない