母親が持ってきた大きな袋の中はお米や野菜、即席麺などが沢山入っていた。
米をなんとも思っていない顔で運んでいたのか。その事実を知って俺は親をに対しての想いが欠けていることに気がついた。
俺が喜ぶと思って思いお米を手を赤くしながら運びだしたのに、ドアを開けた先には自分の孫がいるだなんて
誰が想像出来ただろうか?
何回も地下鉄を乗り継ぎ、バスを走らせるほど遠いこの場所にわざわざこれを渡すためだけに俺に家に来たというのだ
俺は宇宙を床に座らせ、袋の中にある食べ物たちを冷蔵庫にいれた。
絶対に誘拐のことをばれてはいけない。
自分のためではない、宇宙と両親の為だ。