「どうしたの? 早くいらっしゃい」


そう言う若竹さんの表情は嬉しそうで、僕は文句の言葉をグッと飲みこんだ。


「はい、すぐ行きます」


柚木さんはそう返事をして僕を置いて仏間を出たのだった。