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「やぁ! おかえり潤!」


離れへと戻って来ると陽気な声で出迎えられた。


僕は何も言わずドカッと腰を下ろし、そのまま体を横たえた。


寝不足の体で登山なんてするもんじゃない。


「どうしたの? やけに疲れてるね」


柚木さんが僕の隣に座ってそう聞いて来た。


「まぁね」


「もしかして、私と一緒だったから昨日なかなか眠れなかった?」


ぐふふとイヤラシイ笑顔を浮かべて図星を付いてくる。


「そんなんじゃない」


僕は否定してから、今日学校での出来事を話して聞かせた。


死体が見つかったと説明した時の柚木さんはとても真剣な表情で「そっか」とだけ、返事をした。