蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

バキバキと小枝を踏み鳴らしながら奥へと進んで行く。


空気は湿っぽく、土の匂いが鼻を刺激する。


時折腐葉土となった葉っぱに人の足跡のようなへこみがあるのは、目撃者や警察関係者のものだろう。


そんなことを考えながらひたすら険しい参道を歩いて行くと、不意に右手の視界が開けた。


木々が伐採されているその場所には木製の小屋がポツンと立てられていた。


リゾート地にあるようなログハウスの作りになっていることから、昔ここがよく使われていた場所だということは理解できた。


その周辺にはぐるりと黄色いテープが張り巡らされている。


「ここだ……」


僕はポツリと呟いて小屋の様子を伺った。


今は人の気配は感じない。


また警察の人たちが来るだろうから、中にはいるなら今の内だ。