だとすると、柚木さんに行きつくのも時間の問題だ。


僕は自分の背中にジットリと汗が流れて行くのを感じた。


このままでいいわけがない。


柚木さんを警察へ連れて行くか、それとも……。


考える暇もなく、僕は立ち上がっていた。


「どうした?」


「ごめん、やっぱり体調が悪いから早退する」


僕は太陽へそう言い、教室を出たのだった。