蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

そんな場合は死者が蘇る事を同意するとは考えにくい。


自分を殺した人間に再び会うなんて、誰だって嫌だと思う。


「制約は、そのくらい?」


「そうだな。後は蘇る期間は人によって違うってことくらい」


「そうなんだ」


「うん。未練は人それぞれだからな。でも、蘇りはよくて数時間しか持たないんだ。


だから誰かを蘇らせる前に自分の気持ちや死者に聞きたいこと、死者とやりたいことを明確にしておかないといけない」


「数時間って、結構短いんだね」


「あまり長時間この世にいると、よくないこともあるから」


「よくないこと?」


そう聞かれて僕は柚木さんを見つめた。


「死者が蘇っていると、あらゆる人間にバレてしまうこと」