蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

『へぇ、クレープ屋なんてできたんだ。この辺も少し都会じみてきたなぁ』


しみじみと言われた言葉になんとなく理解できた。


親族の人たちはこの辺のことに詳しくないらしい。


だから杉田さんは僕を引き止めたのだ。


『坊やにも奢ってあげるから、ね?』


杉田さんはそう言い、古い缶の箱を戸棚から取り出した。


蓋を開けると小銭がジャラジャラと出て来る出て来る。


貯金箱にしていたようだ。


『こんなところにも遺産が』


そう言って笑い声を上げるおじさん連中。


『今日はこの遺産でパーッとクレープよ』


嬉しそうにそう言う杉田さんに、水を差すはずがなかった。


それが願いなら簡単に叶える事ができる。


『じゃあ、案内しますから、みなさんで行きましょう』


僕はそう言い、そのときの光景を見られてしまっていたようだ。