蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

「お姉さんは加害者だけど、被害者でもあるんだ。あの2人がやったことをちゃんと罰さないといけない」


このままじゃ世間ではあの2人は被害者のままで終わってしまう。


あの2人に泣かされた女性たちが、それを許すはずがない。


ここで立ち上がらなければ、事件の本質は葬られてしまうのだ。


「柚木さん、辛いと思うけど――」


「それなら、私はお父さんのことも許さない」


僕の言葉を遮って柚木さんはそう言った。


突然の言葉に僕は返答できなかった。


ただ、僕の腕の中で震えている柚木さんを強く強く抱きしめる。


「報道ではお姉ちゃんは死体を解体して遺棄するつもりだったって言ってた。でも違う。本当は違ったんだよ」


「え?」


柚木さんが僕の腕の中で顔を上げた。