蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

目の前に接近する布団が盛り上がっているのがわかった。


「え……?」


布団の横から出ている細い指に釘付けになる。


その指は確かに人間の指の形状をしているが、紫色に変色しているのだ。


僕は膝をついた状態から動けなくなっていた。


一体この布団の中になにがある?


知りたくない。


見たくない。


だけど、確認しなければならない。


柚木さんの無実を証明するためにも、事件を解決させるためにも。


「お姉ちゃん……死んじゃったよぉ!」


いつも気丈に振舞っている柚木さんはそう叫び、大声で泣き始めた。


死んだ……?