「僕はこれから警察へ行く。全部、話しをしてくるよ」


その言葉に僕は翔平を見つめた。


翔平は覚悟を決めているようで、真剣な表情をしている。


2人が行っていたことや三浦さんのことを考えると、翔平もただじゃ済まされないだろう。


「そっか……」


僕はかける言葉を見つけることができなかった。


行くなと止めることなんてできない。


柚木さんに会いたくないのかと、詰め寄ることもできない。


最後に翔平は僕へ向けて笑顔を浮かべ、そして深々と頭を下げて来た。


「アツコを、頼む!」


懇願するようにそう言う翔平に、僕は頷くことしかできなかったのだった。