蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

☆☆☆

翔平と合流した僕は、まず最初に病院へ向かった。


柚木さんの母親が入院している病院だ。


僕は柚木さんから詳しいことを聞いていなかったが、翔平は柚木さんの母親の病室まで知っていた。


翔平の背中を追いかけて歩きながら、複雑な心境になる。


今朝がたまで柚木さんと一緒にいたのは僕の方なのに、翔平の方が柚木さんに詳しいことが、気分を落ち着かなくさせていた。


翔平は柚木さんの母親とも何度か会ったことがあるようで、気さくに話しかけていた。


しかし、今日はここにも柚木さんは来ていないそうだ。


「他に行きそうなところは?」


病院から出て翔平にそう聞かれ、僕は一瞬返事詰まってしまった。


柚木さんのことについてはお前の方が詳しいんじゃないか?


そんな風に思ってしまった。


これじゃまるで嫉妬してるみたいだ。


「よく、買い物は行ってた」