蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

僕は片手で電話をしながら自転車をこぎ始めた。


普通なら怒られそうだけど、今は緊急事態だから許してほしい。


『潤は今どこにいるんだ?』


「柚木さんを探しに出てる。心当たりがあったら教えてほしい」


『わかった。僕もすぐにそっちに向かうから、一緒に探そう』


そう言い、翔平は電話を切った。


僕は電話をポケットにしまい、前を見て自転車をこぎ始めた。


真っ青な空が憎らしい。


どうして僕はキミのことをほっておくことができないんだろう。