柚木さんはあの小屋に連れ込まれて……そこまで考えて、僕はかぶりを振った。


いや違う。


あの場にいたのは柚木さんだけじゃなかったと、今朝わかったばかりだ。


僕は目を閉じて大きく深呼吸をした。


ダメだ。


このみだれた気持ちのままじゃ真実にたどり着くことはできない。


「それで?」


僕は目を開けてそう言った。


「メイコを助けたいと思った。だけど、大志と敏明のことが怖かった」


翔平がうつむいてそう言った。


そうだろう。


僕だって、あんな連中がそばにいれば縮み上がってしまうだろう。