蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

「は……なんだよそれ……」


僕は唖然として柚木さんを見つめた。


「ほらほら、レディーが着替えるんだから、どっか行ってよ」


シッシと手で払って僕をあしらう柚木さん。


僕はまだ文句を言ってやりたかったが、グッと言葉を押し込んだ。


こうなってしまうと、テコでもまともな返事をしないことだろう。


一緒に暮らしていて柚木さんの性格は徐々にわかりはじめたつもりだった。


僕は仕方なく自分の部屋に戻り、Tシャツを袋にしまった。


この粉を見た時に柚木さんは何かを思い出した。


彼女がその気になれば事件解決への糸口が見えているということだった。


もう少しで、きっとすべてが明るみに出る。


僕はそう思い、スマホを握りしめたのだった。