蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

「そっか……」


息が詰まる感じがして、僕は大きく空気を吸い込んだ。


柚木さんはどこまで思い出したのだろうか。


少なくとも、あの小屋にいたのは死んだ男2人と、柚木さんとお姉さんの4人だということがわかった。


「でも、それから先が思い出せない……」


柚木さんは力なくそう言った。


その言葉に胸をなで下ろす。


同時に安堵している自分に驚いていた。


柚木さんの記憶が戻れば、僕は解放されるはずなのに、何を安心しているんだろう。


僕は立ち上がり、1度自分の部屋へと戻った。


いずれ記憶は戻ると思っていたし、柚木さんは犯人ではないと思っている。