結局、三浦さんから自殺の真相を聞く事はできなかった。


いや、今ではもう三浦さんの死が自殺だったのかどうかさえ、わからない。


僕の頭の中には三浦さんが必死になって伝えた『私はここで殺された』という言葉が離れずにいた。


「で、どういうこと?」


柚木さんの鋭い視線が翔平を射抜いていた。


ここは僕の部屋で、テーブルを挟んで向こうに翔平、こちら側に僕と柚木さんが座っていた。


柚木さんが、事実を話すまで翔平を帰さないと言い張った結果、連れて来れる場所はここしかなかったのだ。


部屋の中には柚木さんが購入してきた流しそうめんの機械があり、なんとも締まらない風景だったけれど仕方がない。