蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

下手をすれば三浦さんが街中で忽然と姿を消してしまうことになる。


僕や関係者がついていれば消える瞬間に気が付き、誤魔化す事もできるけれど、三浦さん1人だとそういうこともできない。


「メイコ、どこ!?」


走りながら声を上げる柚木さん。


「三浦さん、どこですか!?」


僕も必死になって声を上げた。


住宅街を抜け、気が付けば大山山が近くに迫ってきていた。


僕と柚木さんはさすがに疲れてバスのベンチへと腰を下ろした。


「ここまで探しても見つからないなんて……」


「蘇った者は疲れ知らずだからな……」


生前の体の不調なども、もちろん消えている。


そんな三浦さんはきっとどこまでも走る事ができるハズだ。