しかし、次の瞬間に柚木さんの言おうとしていることが理解できた。


イジメの原因が翔平だったら?


その可能性があることに、ようやく気が付く事ができたのだ。


もしそうであれば、翔平があの場にいることで三浦さんは素直な気持ちを伝える事ができなくなるだろう。


心臓がドクドクと早鐘を打ち始める。


「で、でも。それなら翔平はわざわざ三浦さんを蘇らせたりしないんじゃ……」


「普通はそうだよね。だけど、1度蘇ったらもう2度と蘇らないってことを知ってたとしたら?」


僕は自分の喉がカラカラに乾いていくのを感じていた。


『蘇らせ屋』については僕に連絡が入る前に、必ず組織を通してある。


その時にそう言った説明もすることになっている。


「翔平はわざと三浦さんを蘇らせて、もう2度と事実を聞けなくなるようにしている……?」


僕は小さな声でそう呟いた。