蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

その表情は早くも泣いてしまいそうで、僕の胸がチクリと痛む。


けれどここで甘さを見せてはいけない。


コロコロと表情を変化させる柚木さんに騙されてもいけないんだぞ。


僕は僕自身にそう言い聞かせて、柚木さんから少しだけ視線をそらし、彼女の右肩あたりを見つめた。


涙を見てしまうと強いことが言えなくなってしまうからだった。


「どうにかしてあげたい気持ちはあるけれど、さすがに無理だ。柚木さんは人殺しかもしれない。それなのに、ずっとここにいてもらっても困るんだ」


早口で、だけど緊張を悟られないように一気にそう言って大きく息を吐きだした。


沈黙が僕らの間に横たわる。