僕が頼んだアイスコーヒーの氷はもう完全に溶けていて、お客さんの数も半分ほどに減っていた。
「驚きました。真理は僕に嫌悪していたのではなくて、自分自身の気持ちに嫌悪していたんです」
「真理さんは婚約者がいるのにあなたのことを好きになってしまった」
「そうです。さすがホームズさん、最初からわかってたんですね」
山本さんに褒められた柚木さんはまんざらでもなさそうだ。
「その後何度か真理と会い、婚約を白紙に戻したいと言い出しました。僕も賛成でした。でも、それってそう簡単なことじゃないんですよね……」
山本さんはそう言い、視線をテーブルへ伏せた。
将来を誓い合った相手と別れるなんて、誰にとっても簡単なことじゃないだろう。
僕にはまだそんな相手は現れていないけれど、真理さんが八方塞がりになっている状態は安易に想像できた。
「驚きました。真理は僕に嫌悪していたのではなくて、自分自身の気持ちに嫌悪していたんです」
「真理さんは婚約者がいるのにあなたのことを好きになってしまった」
「そうです。さすがホームズさん、最初からわかってたんですね」
山本さんに褒められた柚木さんはまんざらでもなさそうだ。
「その後何度か真理と会い、婚約を白紙に戻したいと言い出しました。僕も賛成でした。でも、それってそう簡単なことじゃないんですよね……」
山本さんはそう言い、視線をテーブルへ伏せた。
将来を誓い合った相手と別れるなんて、誰にとっても簡単なことじゃないだろう。
僕にはまだそんな相手は現れていないけれど、真理さんが八方塞がりになっている状態は安易に想像できた。



