蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

画面を確認してみると、名刺の番号に電話した事がちゃんと残されている。


「この名刺の相手がストーカーじゃなかったらどうする？」


「大丈夫だよ。さっき『真理さんの件で』って言ったらすぐに反応してたから」


「真理さんの知り合いならみんな同じような反応をするんじゃないか？」


「もう、どうして潤はそう後ろ向きなの？　事実を知るのが怖い？」


そう聞かれて僕は黙り込んでしまった。


冷たいコーヒーをひと口飲んで自分の気持ちを落ち着かせる。


怖いという感情もどこかにあるかもしれない。


けれど同時に、事実を知りたいと言う欲求が強い事にも気が付いていた。


僕は随分と柚木さんに毒されてしまったようだ。


だけどそれを本人言う伝えると、柚木さんがまだ調子に乗りそうなのでやめて置いた。