「2人の気持ちは通じ合ってたっていいたいのか?」


そう質問する自分の声が、怖いほどに乾いていた。


「おそらくね。それを確認するためにここに来た」


僕は写真のストーカーへと視線を落とした。


2人は愛し合っていた。


真理さんは拓也さんのことを裏切っていたということになる。


途端に心の熱が戻ってきて、体が熱くなる。


蘇る事を拒否した真理さん。


真理さんは拓也さんに会わす顔など持っていなかったのかもしれない。


「なに怖い顔してるの?」


柚木さんにそう言われて僕は力なく顔を上げた。


「拓也さんがかわいそうだ」


僕は思った事を率直に口に出していた。