「ちょっと待って。写真を見ただけでなんでそんなことがわかったんだ?」


話について行けなくて、慌てて質問する。


すると柚木さんは大げさなため息を吐き出して僕を見た。


「そんなんだからいつまでたっても君はボームズになれないんだよ」


呆れ顔でそう言う柚木さん。


僕は別にホームズになりたいなんて思ってない!


心の中でそう思うが、今は話しを先に進めたくて黙っておいた。


「まだわからない? この花、真理さんの写真にも写っていたんだよ?」


そう言われてハッと息を飲んだ。

そう言えば真理さんの遺骨を入れた箱には、写真がはめ込まれていた。



その写真には確かに花が写っていた。


「色が違うから別の花だと思ってた……」


「同じものだよ。ストーカーさんが持っている花も、真理さんが持っていた花も。きっとここで摘み取ったんだろうね」