カフェもお客さんたちで賑わっていたが、一応座ることができた。


窓際の、日当たりのいい席だ。


僕は中腰になってブラインドを半分ほど閉めた。


窓の外には色とりどりの花が植えられているのが見える。


「あれ、この花……」


ふと思い当たる事があり、僕はストーカー男の写真を取り出した。


手に持っているのは黄色い花。


カフェの外に植えられている花も、同じ種類でピンク色の花なのだ。


「ね、写真を撮影したのは1年以内だって言ったでしょ?」


柚木さんが優雅に紅茶を飲みながらそう言った。


「つまり、この男はここの花を摘んで写真を撮ったってことか?」


「そうだと思う。本当はそういうことしちゃダメなのにね」