確かに柚木さんの推理力は目を見張る物がある。


それは和男さんの件で僕もよく知っていた。


だからと言って依頼もされていない探偵ごっこをやろうだなんて思わない。


だいたい、拓也さんだってそんなことは望まないだろう。


「面白いことを言うね」


拓也さんの声が聞こえてきて、僕は振り向いた。


気がつけばすぐそばに立っている。


「ごめんなさい。こいつの言葉は関係ないです。《蘇らせ屋》は僕1人ですから」


慌ててそう言うも、もう遅かった。


「真理の身に何があって自殺してしまったのか、お前らが調べろ」


拓也さんの言葉に僕は唖然としてしまった。


死者との交渉を失敗した僕に対して、嫌がらせをしているのかもしれない。


「もちろんです」


堂々とそう返事をしたのは、もちろん柚木さんだった。