「さっそく、仕事を始めたいんですが、いいですか?」


柚木さんの後ろに隠れながらもそう言うと、拓也さんは頷いた。


その表情には少しだけ不安の色が浮かんできている。


こんな若者2人が現れたのだから、不安になっても仕方なさそうだ。


「じゃあ、案内をお願いしますね」


また僕の言葉を押しのけて柚木さんがそう言ったのだった。