蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

☆☆☆

拓也さんとの約束場所は駅前のコンビニだった。


今日は日曜日ということもあって、駅前もコンビニも観光客などで賑やかだ。


人波を縫いながら歩いて行くと、すでにその人は到着していた。


コンビニの雑誌コーナーで立ち読みをしている1人の男性。


黒いスーツ姿で今から出勤しそうないでたちだ。


僕は事前に送られてきていた拓也さんの写真と、その人とを見比べて足を進めた。


「あの、初めまして。小滝拓也さんですか?」


そう聞くと、男性は振り向き驚いた顔を僕へ向けた。


依頼者からの第一印象は《驚き》これはもう、定番になっていた。


「はい……。まさか、君が?」


拓也さんは瞬きを繰り返してそう聞いて来た。


「はい。僕が蘇らせ屋です」


僕は丁寧にお辞儀をして、名刺を取り出した。