蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

よし、決まった。


「この依頼は断る」


僕は躊躇なくそう言った。


隣で柚木さんがポカンと口を開けている。


そんな柚木さんを横目に見て僕はメールを閉じた。


依頼を受けない時はそのままメールを削除してしまうのだ。


依頼者は《やっぱり蘇らせ屋なんて嘘だったんだ》と思い込み、もう連絡してこないケースが多い。


「ちょっと、なにしてるの!?」


僕がメールを削除するためにマウスを動かしていると、柚木さんがそう言って僕からマウスを奪い取ってしまった。


「おい、なにするんだよ」


「それはこっちのセリフでしょ!」