蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

「同じクラスメートなんだから、戻ってきた時の場所をちゃんと守ってあげないと」


おぉ。


それはまさに僕がやりたかったことだ。


「そうだよ。アツコが可愛そうだよ」


ようやく柚木さんの友達が声を上げてそう言った。


誰かが先に発言してくれれば、こうして声を上げてくれる友人はいるのだ。


僕は内心翔平へ向けて拍手を送っていた。


きっと僕が翔平と同じことをしても、誰も聞く耳を持たなかっただろう。


「翔平君ってアツコと仲よかったっけぇ？」


翔平にすり寄っていた女子生徒が不服そうにそう聞いた。


「仲がいいとかじゃなくて、クラスメートだから」


そう言う翔平の顔はほんのりと赤く染まっていく。


まさか翔平、柚木さんのことが好きなのか？


そう感じたのは僕だけではなかったようで、女子生徒たちからざわめきが起こった。


「とにかく！　信憑性のない話はやめ！」


翔平は大きな声でそう言い、自分の席へと大股で歩いて行ったのだった。