この離れ全体、いや街ごと吹き飛ばしてしまうほどの威力はあった。


嫌な予感は的中だ。


死体は男。


しかも2人。


そこに柚木さんはいて、強いショックを受けて記憶がなくなっている。


そんなのなにがあったかなんて決まってるじゃないか。


僕はグッと拳を握りしめて俯いた。


これ以上はダメだ。


これ以上踏み入れてはいけない。


とにかく警察だ。


柚木さんは人を殺しているかもしれない。


けれどそれは正当防衛だ。


彼女は悪くない、きっと大丈夫。