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数日後、離れの部屋でテレビを見ているとニュース番組が流れ始めた。


すぐ近くで起こったひき逃げ事件の犯人が、警察に出頭してきたというニュースだった。「そのゲームのラストシーン教えてやろうか」


僕はテーブルの向こう側で熱心にゲームをしている柚木さんへ向けてそう言った。


数日前に貸したゲームにはまったようで、毎日数時間はやっている。


「はぁ!? ここまでやってラストシーン先に言ったりしたら絶対に許さないからね!!」


あのドラマの時はすぐにバラしたくせに。


そう思うが、こいつのおかげで1つの事件が解決し、若竹さんがようやく落ち着けたことは事実だ。


そう思い、今日は文句を言うのをグッと我慢したのだった。