☆☆☆

それから20分後。


僕らは再び書店を訪れていた。


本日3度目の来店、さすがにビジネス書の棚の場所は記憶した。


「そろそろ上がり時間だと思うんだよね」


柚木さんが柱の時計に視線を向けてそう言った。


「上がり時間?」


「そうだよ、あの高校生の」


そう言った視線の先にはレジをしているアルバイトさんがいる。


さっき来たときにもいた子だ。