「なんで、そんな……」


僕は混乱して呟き、テーブルの上のお菓子のカスに視線を落とした。


犯人を捕まえる事で和男さんの未練も晴れると思っていた。


それなら、犯人を隠す必要なんてない。


なのに、なぜ?


そう思うが、口には出せなかった。


警察だって動いている事件に、僕が首を突っ込む必要はない。


僕の役目は死者を蘇らせることだけなのだから。


「犯人を庇ってるってことですね」


柚木さんが真剣な表情でそう言った。


「たぶん、そうなんでしょう……」


「つまり犯人は、和男さんの知っている人だった」