姉貴が、ここの所上機嫌なのは多分あいつのせい。
「…なに?」
「んーん。なんでもない」
「じゃ、なんでそんなに笑ってんの?」
「もぅ、凪月には敵わないなぁ…紘汰くんと…その…」
「あぁ、デートなわけね」
あんなに、泣いてた癖に。
あんなに、困ってた癖に。
訳が分からない。
ほんと、女って怖い。
そんな風に思いながら、人の背中をぱしぱし叩いてくる姉貴に、「いてぇよ」なんて言って体を離した。
ほんとは、全然痛くないけど。
一応、その場の雰囲気で…。
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